使用上の注意
(1)本剤は雑草の発生前から生育初期に有効なので、ノビエの2.5葉期までに、時期を失しないように散布すること。なお、多年生雑草は生育段階によって効果にふれが出るので、必ず適期に散布すること。ホタルイ、ミズガヤツリ、ウリカワは2葉期まで、ヒルムシロは発生期まで、セリは再生始期までが本剤の散布適期である。
(2)苗の植付けが均一となるように、代かきおよび植付作業はていねいにおこなうこと。未熟有機物を施用した場合は、特にていねいにおこなうこと。
(3)散布の際は、やや深めの湛水状態(水深5~6cm)にして水の出入りを止めること。
(4)湛水散布の場合は田面に散布し、また、湛水周縁散布の場合は、水田周縁部に沿って帯状に散布し、散布後3~4日間は通常の湛水状態(水深3~5cm)を保ち、散布後7日間は落水、かけ流しはしないこと。また、入水は静かにおこなうこと。
(5)藻類・表層はく離などの水面浮遊物が多い場合は、本剤の拡散が不十分になるおそれがあるため、周縁散布をさけ、本田内で、水田全面に散布すること。
(6)以下のような条件下では薬害が発生するおそれがあるので使用をさけること。
1)砂質土壌の水田および漏水田(減水深が2cm/日以上)
2)軟弱苗を移植した水田
3)極端な浅植えの水田および浮き苗の多い水田
4)植穴の戻りの悪い水田
(7)直播水稲に使用する場合、以下の点に注意すること。
1)発芽直後の稲に対して薬害を生じるおそれがあるので、適切な覆土をおこない、稲の1葉期以降に散布す
ること。
2)稲の根が露出した条件では薬害を生じるおそれがあるので使用をさけること。
3)除草効果の低下と生育抑制の薬害が発生するおそれがあるので、入水後水持ちの安定した後に散布するこ
と。
(8)梅雨時期等、散布後に多量の降雨が予想される場合は、除草効果が低下するおそれがあるので使用をさけること。
(9)散布後に低温傾向が続くと予想される時においては、雑草に対する効果が劣ることがある。
(10)散布後の数日間に著しい高温が続く場合、初期生育が抑制されることがあるが、一過性のもので次第に回復し、その後の生育に対する影響は認められていない。
(11)本剤は吸湿性があるので、散布時に降雨の場合には濡れないように注意して散布すること。濡れた手で扱わないこと。また、開封後は早めに使用すること。
(12)無人航空機で散布する際は以下に注意すること。
1)散布は使用機種の使用基準に従って実施する。
2)専用の粒剤散布装置によって湛水散布する。
3)事前に薬剤の物理性に合せて粒剤散布装置のメタリング開度を調整する。
4)散布薬剤の飛散によって他の植物に影響を与えないよう散布区域の選定に注意し、当該水田周辺部への飛
散防止のため散布装置のインペラの回転数を調整し、圃場の端から5m以上離して圃場内に散布する。
(13)本剤を散布した水田の田面水を他の作物の灌水に使用しないこと。
(14)本剤はその殺草特性から、いぐさ、れんこん、せり、くわいなどの生育を阻害するおそれがあるので、これらの作物の生育期に隣接田で使用する場合は十分に注意すること。
(15)本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意するほか、別途提供されている技術情報も参考にして使用すること。特に初めて使用する場合や異常気象の場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
人畜に有毒な農薬については、その旨及び解毒方法
(1)本剤は眼に対して刺激性があるので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けること。
(2)散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用すること。
作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに衣服を交換すること。
(3)作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯すること。
(4)かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意すること。
水産動植物に有毒な農薬については、その旨
(1)水産動植物(藻類)に影響を及ぼすので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用すること。
(2)無人航空機による散布で使用する場合は、飛散しないよう特に注意すること。
(3)散布後は水管理に注意すること。
(4)散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないこと。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理すること。
引火し、爆発し、又は皮膚を害する等の危険のある農薬については、その旨
通常の使用方法ではその該当がない。
貯蔵上の注意事項
直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に密封して保管すること。